寂しがり屋の独り好き
とはよく言ったもので、
最近自分の二面性を強く意識してしまう。
いつも自分の中では相反する二つが戦っている気がする。
「とにかく空間をたくさんの音符で埋め尽くしたい!」vs「できるだけ音数を減らしたい!」
「誰にも理解されないような曲を書きたい!」vs「たくさんの人に親しまれる曲を書きたい!」
まあこれくらいなら自分の問題だからいいんだけど、
これが他人を巻き込むと迷惑この上ないんでしょうね。
AB型だから仕方ない、仕方ないんだ。
Where do we go from here
お久しぶりです。ひとつ前のブログから実に半年以上(もはや1年弱)が経過してしまいました。
自分を取り巻く環境が、刻一刻と変化しているように思えるけど、その実は、
少人数なチームの皆さんに支えられて、そこから全てが広がっている、というところだと思う。
音楽を取り巻く環境こそが、刻一刻と変化している。
だからこそ、自分は音楽と誠実に向き合って、
出会えた人々の愛情に感謝しながら、ゆっくりと、しっかりと、進んでいきたい。
自分と音楽
人の感情というものには、恐ろしく多くの種類がある。
悲しいとか、嬉しいとか、その感情を言葉で現すことはできさえすれ、
その瞬間・瞬間で覚える感情と、二度と同じ感情を覚えることはできない。
時間に取り込まれ、消えていく音が二度と再現できないのと同じこと。
「何とも言えない気持ち」とはよく言ったもので、
確かに自分は、言葉なんてものでは表せない感情をたくさん知っている。
人は二度と同じ感情を体験できないと知りながら書くから、パラドックスなのだけれど、
自分が死ぬまでに何度も体験したい感情が、確かに、ある。
高速道路から、煌々と灯りを放つ田舎町(それ全体)を見下ろしたとき
数年前の秋に、ボストンのブラック・ミュージシャンが(奏でる、というよりも)放つ音の録音を聴いたとき
友達を欺いて、それでもどこかわくわく、そわそわしながら夏を過ごしたとき
そうした感情は、個人的には正負の基準で捉えるのはナンセンスで、
ただ、感情そのものを見つめようとすることから、意味が始まる。
繰り返しだが、人は二度と同じ感情は体験できない。
だからこそ、あのときと同じ感情が欲しくなるし、
あのときと(微妙に、又は大幅に)違った感情に体が震える。
そうしたことが、一番自分の中では大切なこと。
音楽は、副次的なもの。
最近の読書/CD
CDは聴きまくっているので気に入ったもの・気になってるものだけを。
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レコーディング記:9
13日
この日はシンセ類を色々と。
いろんな曲に、分厚さを加える、バランスをとるといった目的でnord leadを使いまくった。
これで私の仕事は終わりです。
レコーディング記:8
8日
間隔が空いてしまったけれど、相変わらず新作のレコーディング。
まず最初にEric Martinのオルガンとピアノをrec。
明石さんの譜面を書く速さが凄かった。。
そして。
"もうすぐ"
緊張のソロピアノ。緊張のあまり、後半に息の音が入っていた。笑
1時間ほどやってみて、その中でよかったテイクを選んだ。
反省点は多いけれど、真摯にピアノと向き合ったつもり。
"僕のスウィング"
バッキングは特に問題なし…と思いきや、
ピアニカソロ・ギターソロのバッキングに苦戦し3、4テイクを重ねる。
しかし全然納得いかない。
そんな折、明石さんが
「最初のテイクよかったよ」というので聞いてみると、確かに一番よかったのでそれをそのまま採用。
こういう不思議なことがよくレコーディングでは起こる。
ピアノソロはなんとなく雰囲気に任せて。
"Flying Express II"
ピアノソロに大苦戦。
テンポが速すぎる。。。
結局、ユートピアとして思い描いた16分音符の溢れ返る世界をあきらめて、
そこそこに16分音符と、8分音符が共存する社会を描いてみた。
ギターソロが上手く録れていて悔しかった。
結局もう二日ほどスタジオに入るのかな。
明日は麻布スタジオでシンセのオーバーダブ。
soundscape
外は雨。それも豪雨。
梅雨明けしたはずが、ここ数日強い雨に降られてばかりの神戸。
でも、えてして「そういうもの」なのだと思う。
実家は雨の音が、東京よりもクリアに聞こえる。
東京の雨の音は、気の滅入る音。
でも、三木のそれには、嫌味なところがない。
雨の音は、雨の音。
雨の音が、雨そのものの言いたいこと全てを表しているかのように、強く窓を打つ。
雨は嫌いなのだけれど、自分の音楽にとって、なかなかどうして切り離せないテーマの一つになっている。
地に落ちて、そして流れていく雨は、大げさに言うなら、人生の機微をも含んでいるように感じられるのです。人生より圧倒的に大きなスケールでね。
「情熱大陸」での斉藤和義特集と、雨が窓を打つ音、そして風呂に入ろうと服を脱ぐ動作があいまって、
また一つ曲ができる。
そう、えてして「そういうもの」なのです。